「薬剤師の役割」

2007.10.20(土)に株式会社メディカ・ライン/ケイズ株式会社主催で、広島国際大学薬学部呉キャンパスにて「N.S.フォーラム BRAIN2007」を開催いたしました。

労災前のぞみ薬局からも、薬剤師である明田丈之先生が「薬剤師の役割」について講演しました。これから薬剤師を志す薬学部の学生さん達や一般の方達にも、大変分かりやすい内容で大好評でした。

その内容を一部紹介します。

薬剤師の業務

・薬剤師法第1条
薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。
・医師の指示のもとに業務を行うコ・メディカルとしての側面もあるが、他の医療資格と異なり、薬局での一般用医薬品販売や医薬品製造などは医師の指示を受けない。
・医療機関以外で活躍する機会もある。
※医療法において薬剤師は医師、歯科医師、看護師とともに併記され、薬局は医療機関として位置づけられている。

(説明)平成4年の医療法改正により薬剤師が医療の「担い手」として明文化され、平成8年には薬剤師法に情報提供義務に関する条文が加わりました。すなわち薬剤師は、医療チームの一員として患者さんに対して薬剤師としてのインフォームドコンセント(説明と同意)を行う義務が加わったのです。

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薬剤師の活躍の場

・病院(薬剤部、医薬情報室、治験管理室など)
・薬局(保険調剤、OTC)
・製薬メーカー(研究、開発、学術、MR)
・医薬品卸(管理薬剤師、学術)
・行政(国、地方自治体、保健所、外郭団体など)
・大学教員(薬学部、医学部、看護学部など)
・麻薬取締官
・学校薬剤師(小・中・高校には必ず配置)

(説明)薬剤師の活躍の場は他の医療職よりも幅広く、病院や薬局だけでなく製薬メーカーや医療品卸、公務員として行政に携わったり独立行政法人医薬品医療機器総合機構などの外郭団体、薬学部だけに限らず医学部などの大学職員、麻薬取締官、学校薬剤師などと多種多様な場で活躍しています。

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保険調剤

(説明)ここからは私たち保険調剤薬局の薬剤師の仕事を紹介します。保険調剤薬局の薬剤師の仕事として1番重要なものは保険調剤です。

・健康保険業務指針に基づいた調剤をする。
・日本全国どこの医療機関から発行された処方箋でも応需する。
・患者様にお渡しした薬の記録(薬歴)から、複数の医療機関から処方された薬に関して問題がないかどうか(重複や相互作用など)を確認する。
・市販薬や健康食品に関しても処方された薬と問題がないかをチェックする。
・必要な方には訪問して薬の説明をしたり飲み忘れを防ぐ工夫を考えることもある。

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調剤業務の流れ

(説明)まずは処方せんを受付し、処方監査を行います。ここで処方せんに疑わしい点があった場合、薬剤師法第24条により処方医に疑義紹介を行った後でないと調剤してはいけません。
その後処方せんに従って調剤をし、監査、投薬となります。
これらのすべての段階において間違えがないか確認をします。

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調剤業務(その他)

・その他、水薬、外用剤、製剤(世の中に既製品として存在しない薬を作る。)や注射薬の払い出し、国内ではまだ少数ではあるが、クリーンベンチを用いた注射薬の無菌調製を行っている薬局もある。
・一包化(朝なら朝に服用する薬を一包にまとめる)など少し特殊な調剤も行う。

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調剤・投薬上気をつけること

○正確かつ迅速な調剤、処方解析
薬剤師は間違えることは許されない職種。医師の処方意図を適切に伝えることでより良い薬物療法を行える。
○患者さんの訴えの傾聴、適切なアドバイス
・先生には言えなかったけど・・・と薬剤師には話してくれることも。
・薬に関係ない話でも、話を聞くことで症状が好転することもある。
・先生にはこう言われたけど・・・とセカンドオピニオンの様なものを求められることもある。
・インスリン注射や吸入薬などの手技指導や確認
○適切な医薬品情報の提供
・この薬と一緒に飲んでも大丈夫?相互作用は?副作用は?
・調子が悪いんだけど、どの薬を飲んだらいい?
・患者さんだけでなく他の医療従事者に対する医薬品情報の提供

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医薬品一般販売業

・医療機関に受診することなく店頭で購入できる薬を相談に応じながら販売します。
・アレルギーや副作用歴を確認して、症状にピッタリ合ったものをお勧めします。
・健康食品や衛生用品、介護用品、育児用品のこともお答えします。

(説明)薬局薬剤師としての仕事のもう一つの柱である医薬品一般販売業ですが、OTC薬を求めて来局された患者さんに対し、症状やアレルギー、副作用歴などを考慮して適切なものをお勧めします。医師の指示に従って調剤するわけではないため、薬剤師としての技量が問われる仕事でもあります。医薬品だけでなく健康食品や衛生用品、介護用品などに関するお答えもします。

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地域に密着した仕事

・学校薬剤師
学生の健康を守るため教室内の環境調査などをし、改善すべき点があれば学校に改善勧告を行う。また、感染病の拡大を防ぐための手洗いやうがいの指導などを学校職員や学生に対し行います。
・ケアマネージャー(介護支援専門員)
介護保険制度の認定で要介護とされた方のケアプランをその人に合った内容で提案します。皆さまやご家族が地域で安心して過ごせるよう、介護・医療のスペシャリストと連携をとる仕事です。
・薬に関する講演
近年、最も拡大の激しい犯罪の一つに薬物乱用、麻薬の使用があります。これらは二次的犯罪を引き起こすばかりではなく健康にも重大な被害を及ぼします。地域の学校を対象にした薬物乱用防止の授業でこれらの薬の正しい知識をお伝えしています。また、地域行事での講演依頼も請けています。

(説明)地域に密着した仕事としては、学校薬剤師やケアマネージャー、また薬に関する講演を出張して行うことで学生や地域住民の皆さんに対し正しい知識を提供したり、薬に関する疑問にお答えしています。当番日には薬剤師会のセンター薬局の当番薬剤師として医師会病院の夜間・休日の処方にも対応しています。

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チーム医療と薬剤師

・栄養サポートチーム(NST)
末梢静脈栄養(PPN)や中心静脈栄養(TPN)、経腸栄養(EN)と医薬品との相互作用
・感染制御チーム(ICT)
毒剤や抗生剤の適正使用の管理
・緩和ケアチーム
適切な鎮痛剤や鎮痛補助薬、副作用軽減のための薬剤、その他薬剤の処方支援
・がん化学療法
処方監査(用量や使用期間、処方間違い)や無菌調製

(説明)NST、ICT、緩和ケアチームなどの様々なチームの中に薬剤師はいます。チームの中で薬の専門家として、薬物療法の番人としての仕事はもちろん、チームの統括をする場合やスタッフの教育を担当することもあり、医師や看護師に対して講義を行うこともあります。

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専門薬剤師と認定薬剤師

・がん薬物療法認定薬剤師
・がん専門認定薬剤師
・感染制御専門薬剤師
・精神科薬物療法認定薬剤師
・NST薬剤師
・日本医療薬学会認定薬剤師
・日本薬剤師研修センター認定薬剤師

(説明)専門薬剤師と認定薬剤師といった制度があります。具体的にはここに挙げたものがありますが、最近できたものが多く、世の中から薬剤師に活躍することが期待されている分野と言い換えることもできるでしょう。

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