目的に合わせてお茶の種類を変えれば、より健康に役立てることができます。
さまざまな効能を持つカテキン類・カフェインは、80℃以上の熱い湯で溶出しやすいという特性があるので、カテキン類やカフェインの効能を期待する場合は、熱めのお湯でいれるとよいでしょう。
※<>内はおすすめのお茶
<上級煎茶、番茶、ほうじ茶>
お茶に含まれるカフェインには、脂肪を分解する酵素の活性を高める働きがあり、運動前に取ると脂肪が効率的に燃焼するといわれます。
運動開始の20〜30分前に熱めのお湯でいれたものを飲み、その後もこまめに飲みましょう。
運動後は、番茶やほうじ茶を冷ましたもので水分補給を。
<上級煎茶>
お茶に含まれるカフェインは、眠っていた大脳を起こし、体のさまざまな機能を活発化させます。
昔から「朝茶は健康のもと」といわれる理由かもしれません。
また、カフェインとビタミンCの相乗効果によって二日酔いの緩和を助ける作用があるので、飲み過ぎた朝にもおすすめです。
<上級煎茶>
もう一仕事、というときにも日本茶を。
お茶に含まれるカフェインには頭脳の働きを活発にする効果が期待できます。
また、お茶の香りには、気分を安定させる効果があるとされるフィトンチッドも含まれています。
香りが高く、カフェインの量も多い上級煎茶がおすすめです。
<番茶、ほうじ茶、煎茶>
空腹時には、胃に負担をかけないよう、薄い番茶・ほうじ茶を飲むようにしましょう。
食後は煎茶などを飲むと、渋みが口の中をさっぱりさせてくれます。
お茶は0カロリーのうえ、カテキン類の働きで血糖の上昇を抑制する効果が期待できるので、食後の飲み物として最適です。
<煎茶>
お茶の優れた殺菌作用は、むし歯・口臭予防だけでなく、食中毒予防にも効果を発揮します。
しかもお茶の殺菌作用は、悪玉菌に強い効果があり、善玉菌にはほとんど影響がないため、腸の健康に役立ちます。
<玉露、上級煎茶>
日本茶のお茶請けといえば和菓子です。
お菓子は、たくさん飲むと胃に負担をかけることもあるカテキン類やカフェインから、胃を守る役目も果たしており、理にかなった組み合わせといえます。
◇お茶の葉も食べよう
茶の葉にはビタミンAやEが豊富です。
上級茶の茶殻を炒ってふりかけにしたり、佃煮にするなどしていただきましょう。
<番茶、ほうじ茶>
カフェインの少ない番茶やほうじ茶がおすすめです。
赤ちゃんには、さっといれたものや、出がらしを人肌に冷ましたものがよいでしょう。
なお、一晩置くと腐敗する可能性があるので、その日のうちに飲みましょう。
■基本のいれかた
【水】
・市販の水は、軟水を使う事
カルシウムなどが多い外国産のミネラルウォーターより、国産の水のほうが日本茶に合います。旨味、渋味、苦味をバランスよく引き出してくれる硬度30〜80の軟水がおすすめです。
・水道水は沸騰させる事
日本の水道水は、日本茶に適した性質を持っていますが、カルキの臭いが味を損ないます。3〜5分沸騰させるとカルキ臭さを抜くことができます。
【温度】茶の葉に合わせて温度を変える事
煎茶などお茶らしい渋みを味わいたいときは、タンニンやカフェインが溶出しやすい高温のお湯、玉露などまろやかな甘みを生かしたいときは、カテキン類やカフェインが溶出しにくい低温のお湯が推奨されています。下の表を参考に、好みで調整しましょう。
【時間】あわてず、じっくり待つ事
急須に茶葉を入れ、お湯を注いだら、葉にお湯がよくしみこむよう、一定の時間を置きます。そのあと、最後の一滴まで注ぎましょう。
◇おいしいいれかた一覧表[出典:茶のいれ方研究会:茶研報(1973)]
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お茶の種類/茶の量/湯の温度/湯の量(人数)/浸出時間/適温
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玉露(上)/10g/50℃/60ml(3)/150秒/35℃
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玉露(並)/10g/60℃/60ml(3)/120秒/40℃
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煎茶(上)/6g/70℃/170ml(3)/120秒/50℃
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煎茶(並)/10g/90℃/430ml(5)/60秒/65℃
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番茶・ほうじ茶/15g/熱湯/650ml(5)/30秒/75℃
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※茶の量…10gはおよそ大さじ2杯の量です。
※浸出時間…同じ茶葉で2回目にいれるときは、時間は半分から1/3で十分です。
※適温…飲むときの適温です。
【冷茶のいれかた】濃く入れて、すぐに冷ます事
1人当たり大さじ1の葉を入れ、60℃ほどに冷ましたお湯を使い、2分ほど待ちます。あらかじめ氷を入れたグラスを用意しておき、その中に注ぎましょう。急速に冷やすことで、きれいな緑色になります。水出し用ティーバッグの場合は、箸などでティーバッグをよく絞って濃く出すのがコツです。
【保存のしかた】涼しいところで密封する事
茶の葉は温度や湿度、光、酸素によって変質しやすく、臭いを吸収しやすいので、冷暗所で密封して保存しましょう。10日分くらいに小分けして密封容器に入れ、冷蔵庫に入れておくのがよい方法です。冷蔵した場合は、常温に戻してから使いましょう。
◇ティーセラピーで緑の安らぎ
茶葉には、殺菌・防腐作用があり、心身を鎮静する効果を持つフィトンチッドが含まれています。茶香炉などで焚いて、香りを楽しみましょう。青葉の香りでリラックスできると同時に、お部屋の消臭もできます。
◇料理に、冷蔵庫の防臭に
ガーゼなどに茶殻をくるみ、魚の煮物やゆで豚肉などを作るときに一緒に入れると生臭みが取れます。まな板を茶殻で拭き取れば殺菌・消臭に、乾燥させた茶殻をカップに入れれば冷蔵庫の消臭になります。
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<取材協力>
特定非営利活動法人 日本茶インストラクター協会
<参考文献>
『日本茶スタイルブック』(特定非営利活動法人 日本茶インストラクター協会編/社団法人日本茶業中央会)
『お茶の力〜暮らしの中のお茶と健康〜』(袴田勝弘編著/化学工業日報社)
『食べて治す!最新栄養成分事典』(主婦の友社)