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薬局からのお便り:3月3日は耳の日です

年をとったら耳が大きくなる?!

 3月3日は「ひな祭り」ですが、数字の「3」の形が耳に似ていることや「ミミ」という語呂合わせから「耳の日」に制定されています。この日は、ヘレン・ケラー女史がサリバン先生に初めて出会った日であり、また電話を発明したグラハム・ベルの誕生日とも重なっています。

 通常、私たちが「耳」と呼んでいる部分は医学的には「耳介」といいます。私たちのからだの大部分は年とともに衰えたり小さくなっていきますが、耳介は例外の一つで、年をとってから大きくなります。これは、音をより多く集めて、聴覚の衰えを補うためだといわれています。

 耳介には、外耳道という長さ約2.5〜3cmの穴が開いています。外耳道は粘液を出して異物の侵入を防ぎ、音の振動を鼓膜に伝えます。ちなみに耳あかは、この粘液と古くなった表皮、外から入ったホコリなどが混ざり合ったものです。耳介と外耳道の部分を「外耳」と称します。

 鼓膜の奥には鼓室があり、耳小骨を収めています。鼓室は耳管を通して咽頭につながっています。鼓膜、耳小骨、耳管を「中耳」といい、その奥にある「内耳」をつないで、音を少し大きくする作用があります。内耳は音の信号を電気信号に変えて神経を通して脳に伝えたり、平衡感覚を感じ取り、体のバランス感覚を保ちます。

お年寄りにはゆっくりと、短く区切って話しかけよう

 年をとると、内耳にある蝸牛(かぎゅう)の有毛細胞が少なくなり、音を感じとりにくくなります。そのため、家族が話しかけても返事をせずによそを向いていたり、聞きまちがえてトンチンカンな返答をすることがあります。
家族は、認知症になったかと思い、病医院に連れていったら、耳が遠くなったこと(医学的には「老人性難聴」といいます)が原因だったというケースもあるようです。
加齢により内耳から大脳までの細胞も減少してくるため、高齢者は言葉の分析も若いときのようにはいかなくなります。高齢者には少し大きな声で、ゆっくり、短く区切って話しかけるとよいでしょう。

突然の難聴が起きたらすぐに受診を

 同じ難聴でも、何の前触れもなく、あるとき突然に耳が聞こえなくなると「突発性難聴」が疑われます。小児から高齢者まで幅広く発症しますが、特に40〜60歳くらいの働き盛りに多くみられます。
原因として内耳の血管の血栓説、ウイルス感染説などがありますが、はっきりしたことは解明されていません。
ただ、発症前に、過労やストレスが重なっていることが多いといわれています。発症したらすぐに受診することが大事です。速やかに治療を開始するほど回復する率が高いからです。

 人とコミュニケーションをするうえで、“聞こえ”は重要な要素です。聞こえづらくなった、耳鳴りやめまいがする、といったときは一度検査を受けることをおすすめします。

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