エアコンや自動車を自在に使えて、外国の食べ物も簡単に手に入る便利な生活。
しかし、その代償として、資源を無駄使いし、空気や水などの自然環境を汚していることを忘れていないでしょうか。
また、体を動かす機会が減り、栄養バランスの崩れた食生活が広がったことで、生活習慣病やアレルギー疾患などが増えたことも指摘されています。
草木や水と同じように、私たちの体も自然の一部。今こそ、自然と調和しながら生きていく生活を取り戻す必要がありそうです。
■ハウスダスト対策のため、ぞうきんで床掃除。いい運動になりますよ。
<環境に>
ぞうきんやほうきなど、日本には優れた掃除道具がたくさんあります。電気エネルギーの節約になり、騒音の心配もありません。
<体に>
昔ながらのぞうきんがけは、足腰をはじめ全身を使う運動です。掃除機だと舞い上がってしまうハウスダストも、濡れぞうきんなら一掃できます。
■病気をきっかけに、早寝早起きを心がけるようになりました。
<環境に>
CO2(二酸化炭素)を増やし、地球の温暖化を招くエネルギーの大量消費。夜中に起きている時間を1時間減らすだけで、エネルギーと電気代を節約できます。
<体に>
1日が24時間であるのに対し、人間の体内時計は25時間。放っておくと1時間ずつ誤差が生じますが、朝の光には、その誤差を調整する作用があります。
■家庭料理には季節感が大切。いつも、旬の食材を使うようにしています。
<環境に>
温室栽培の野菜や、遠くの産地で取れた野菜は、店頭に並ぶまでに多くのエネルギーが使われているということ。地場の野菜を食べましょう。
<体に>
旬の食材は栄養価が高く、夏は体を冷やし、冬は温めるなど、時期に合った作用があります。四季を大事にした食生活で体の中から健康になりましょう。
■車通勤をやめて、徒歩+電車にしたら、体が軽くなりました。
<環境に>
大気汚染の約7割は自動車の排気ガスによるものといわれています。同じ乗り物でも、鉄道なら、CO2排出量は自家用自動車の約1/8(※)ですみます。
(※)1人を1km運ぶのに排出するCO2を比較した場合。
<体に>
体重60kgの人が早歩きをすると、1時間で約250kcalのエネルギーを消費できます。30日続ければ約7,500kcal。運動不足の解消になります。
■うちのベランダ菜園、肥料は生ごみです。
<環境に>
全国で年間1,000万トンといわれる、家庭の生ごみ。家庭用のコンポスターで堆肥を作れば生ごみを減らすことができます。
<体に>
家庭菜園なら、安全で栄養価の高い無農薬野菜が食べられます。育てて食べる楽しみも味わえ、食卓が豊かになります。
◎地球の未来も、あなたの健康も、商品を選ぶところからはじまります。
■使い捨ての商品は、本当に必要ですか?
日本の一般家庭から出るごみの量は、1人あたり年間約400kgといわれています。そのごみを焼却するため、そして資源ごみをリサイクルするために大量のエネルギーが使われます。リサイクルできるから…と使い捨てのものを買わず、詰め替え用ボトルを使う、レジ袋や過剰包装を断るなど、本当に必要なものを見極めましょう。
■お店選びも大切です
ごみを出さない工夫がされている製品や、安全を考えて、材料にこだわった食品・化粧品など、環境や体にやさしい商品が増えています。そうした品を選び、買うことは、お店や企業を応援することになり、より環境に配慮した製品作りが広まるきっかけとなります。ひとつの商品を選ぶ際に、作り手や売り手の姿勢も想像してみましょう。
■このマークを探してみよう
買う側からは見えにくい、商品の環境負荷や生産プロセスを知ることができるのが、こうした環境ラベルです。品物選びの参考にしましょう。
【エコマーク】
環境負担の少ない商品、使用することで環境負荷削減が図れる商品に表示される。
【省エネ性マーク】
省エネ法に基づく省エネ基準を達成している製品には、緑色のマークが表示される(達成率は%で表示)。
【有機JASマーク】
農水省の厳しい生産基準をクリアしたオーガニック食品に表示される。
<スマートになる買い物術>
お店の中では、エスカレーターではなく、階段を使いましょう。いつも車で買い物に行く人は、自転車や徒歩で行くことを検討してみましょう。また、食品を買う場合は、空腹時ではなく食後にすることで、買いすぎを防げます。歩数計で歩行量を測ったり、歩いた時間を記録するなどして、買い物をダイエット時間にしましょう。
◎食の基本に返って、安心と健康を取り戻しましょう。
■近くで作られたものを買いましょう
野菜や果物、魚、またジュースなどは、産地の近いもののほうが、消費されるエネルギーが少ないので省エネルギーの品といえるでしょう。また、日本には四季ごとの食材に加え、味噌や納豆、しょうゆなど、栄養価にすぐれた発酵食品もあります。食の安全が叫ばれる今こそ、家庭の料理や、私たち本来の食文化を見直したいものですね。
■伝統的な調理器具は、やっぱり優れもの
鉄製のフライパンは、熱の回りがよく、チャーハンや野菜炒めなどを高温・短時間で仕上げることができ、油の使用量も抑えられます。冷凍保存した食べ物を解凍するのには、せいろなどの蒸し器が便利です。高温の蒸気で、全体をムラなく加熱することができ、レンジで解凍するよりもふっくら仕上がります。
■健康・環境のために腹八分目
ついつい料理を作りすぎてしまう・食べすぎてしまうという方。多すぎる料理は、捨てればごみを増やし、無理して食べれば脂肪を増やすことになります。量ではなく、器や盛り付けを工夫して食卓を演出してみましょう。また、よく噛んで食べたり、「もう少し食べたいな」というときには食後のお茶を飲むようにすると、満腹感が得やすくなります。
<粗食=ヘルシーとは限りません>
飽食が問題にされる一方で、「粗食」が注目されることがあります。しかし、食物が乏しかった時代のようなご飯とみそ汁と漬物程度の食事や、かけそば1杯のみといった食事を続けるのは、たんぱく質や脂質が不足し、とても健康的とはいえません。過食でも粗食でもない、バランスの良い食事を心がけましょう。
◎空気と水を汚さないそうじは、意外と簡単です。
■ガラス磨きには炭酸水を使おう
砂糖の入っていない炭酸水を、スプレーボトルに移して使います。手で触っても、口に入っても安全なので、食器棚などキッチンのガラス磨きも安心、しかもぴかぴかになるのでぜひお試しください。炭酸ガスが抜けても効果は変わらないので、常備しておいて、こまめに掃除しましょう。
■重曹と酢で家中を掃除しよう
レンジ周りや鍋などの油汚れには重曹が活躍します。油汚れに振りかけてなじませ、布で拭き取るだけです。重曹がなじまないほど汚れている場合は、石けんの泡を置いて汚れを浮き上がらせてから重曹をかけて拭きます。お風呂場、洗面所などの「水アカ」には酢を。酢を水でうすめてスプレーし、少し時間を置いてから拭けばキレイになります。
注)アルミに重曹を使うと黒ずんでしまうのでやめましょう。酢を鉄に使うのも錆びてしまうのでやめましょう。
■食器洗いにアクリルたわし
毎日台所から流れる生活排水。特に洗剤に使われる界面活性剤は、河川を汚染する原因となります。しかし、アクリルたわしや和布などを使えば、洗剤なしでも油汚れを落とすことができ、洗剤による手荒れの心配も不要です。洗剤を使うなら、合成洗剤よりも、環境負荷が少なく、手への刺激も少ない石けんにしましょう。
※着古したアクリルセーターや、毛糸の残りでたわしを作ろう
■自然の香りで消臭・防虫
室内の気になる臭いには、ハーブや炭、お香など、天然素材でできたものがおすすめです。香りも自然で、空気がキレイになります。
【樟脳】日本の伝統防虫剤
クスノキから採れる天然防虫剤。衣服や雛人形、かぶとなどの防虫だけでなく、玄関やトイレの消臭・芳香剤にも。
【ラベンダー】ハーブで虫除け
殺菌・抗菌作用を持つフィトンチッドが効果を発揮。ヨーロッパでは昔から衣類の虫除けに用いられてきました。
【炭】タンスの湿度を調節
湿気を取ると同時に、乾燥しすぎると水分を放出するので、適度な湿度を保てます。月に一度天日干しをすると効果が長持ち。
<室内に潜む見えない化学物質>
化学物質は、合板や壁紙の接着剤、カーテンや芳香剤などからも少しずつ室内に溶け出しています。また、住宅の気密性が高くなったことで、ダニやカビが増殖しやすくなりました。こうした要因によって、頭痛などの体調不良が起こることが報告されています(=「シックハウス症候群」)。リフォームや引越し時には特に、建材の安全性を業者に確認してもらうことをおすすめします。
※自覚症状がある場合は、医師の診察を受けましょう。
◎桜の美しい季節です。今年は、環境のことも考えたエコ花見をしませんか。
■弁当箱や重箱を使いましょう
使い捨てのプラスチックのパックではなく、お弁当箱やタッパーにおかずを入れましょう。重箱も花見の雰囲気にぴったりです。
■夕方から夜の寒さ対策を忘れずに
花冷えという言葉もあるほど、春は気温が変動しやすく、かぜなどをひきやすい季節です。ひざ掛けや上着なども忘れずに持って行きましょう。
■水筒の中に温かい飲み物を
水筒にお湯やお茶を入れて行きましょう。お湯ならティーバッグや茶葉を持参して好みの味を飲んだり、野点(のだて)もできます。お酒なら、竹徳利に入れてお猪口でどうぞ。
■自然の景色には、自然素材のゴザを
ビニールシートは、木の根に空気が入りにくくなるので、草木にとってよいものではありません。足元がすべりにくく、景色にもなじむゴザでお花見を楽しみましょう。
<監修>
特定非営利活動法人 環境市
<参考文献>
『だいすき京都 環境市民の遊びかた 暮らしかた』(特定非営利活動法人 環境市民)
『運輸・交通と環境 2007年版』(交通エコロジー・モビリティ財団)
『衣・食・住 おばあちゃんの知恵400』(暮らしの達人研究班編/河出書房新社)
『普段に生かすにほんの台所道具』(吉田揚子、佐野絵里子著/技術評論社)
『地球が危ない!』(地球危機管理委員会編/幻冬舎)
コガ薬局 【 KOGA Pharmacy 】