薬局新聞H30.5月号

薬にはいろいろな種類があります。今回はパップ剤とテープ剤についてお話します。
パップ剤とテープ剤はどちらも貼付剤に分類され、消炎鎮痛によく利用される外用剤です。

●パップ剤
パップ剤は水分を含む粘着剤の層があり、いわゆる湿布と言われるものです。
特徴としては、水分が多く含まれていて肌への刺激は弱く、若干の厚みがあります。
貼ると冷たく感じる冷感タイプと温かく感じる温感タイプがあります。

●テープ剤
テープ剤は薄いシート状で、多くの商品は肌色です。
パップ剤に比べ目立たない、剥がれにくいなどの特徴があります。
伸縮性があるため、膝や腰・関節などよく動かす部位の痛みを抑える場合に効果的です。
また、パップ剤よりも比較的薄くつくられています。

●使い分け
テープ剤は肘や膝、指、手足関節などの動きの激しい部位により適していると言われています。運動をするような方にも剥がれにくいテープ剤が適していると思われます。
パップ剤は背中や腰など広くて動きが少ない部位は貼りやすく剥がしやすいパップ剤が適しているといわれています。
特にテープ剤やパップ剤は患者さんの好みがあり、はがれにくいテープ剤を好む方もいれば、冷感・温感タイプでにおいがあるパップ剤を好む方もいます。使用感と患者さんのライフスタイルにあった貼付剤が選択できると良いと思われます。

●注意点
・かぶれ予防のため、患部を拭いてから使用してください。毎日テープ剤をはる場合は、皮膚を休ませる時間をつくりましょう。はがした後は保湿をすると効果的です。
・入浴する30分前~1時間前にはがしましょう。はがしてすぐに入浴すると皮膚がピリピリすることがあります。
・はがすときは無理にはがさずに皮膚に沿ってはがして下さい。はがしにくいときは水で湿らせるとはがしやすくなります。