薬局新聞H30.8月号

貧血とは血液中にある赤血球を構成する血色素(ヘモグロビン)の量が基準値よりも
下回った状態のことをいいます。
体がだるく疲れやすい、動悸や息切れがする、あまり食欲がない。
ちょっとした体の不調が、実は貧血のせいだったという可能性もあります。

貧血とは
●鉄欠乏性貧血
貧血のほとんどを占める。鉄の不足により、ヘモグロビンの合成が低下して起こる貧血
主な症状:疲れやすい、立ちくらみ、動悸、息切れ、顔色が悪い、頭痛、肩こり、爪が割れやすい、口端が切れる
●再生不良性貧血
骨髄の造血幹細胞機能不全により、血液が産生できなくなって起こる貧血
主な症状:鉄欠乏性貧血の症状、発熱、のどの痛み、歯肉からの出血、鼻血
●巨赤芽球性貧血
葉酸やビタミンB12が不足することにより赤血球の増殖に異常をきたして起こる貧血
主な症状:鉄欠乏性貧血の症状、舌がピリピリする、食欲不振、吐き気、下痢、足の痺れ
●溶血性貧血
赤血球の破壊によって起こる貧血
主な症状:鉄欠乏性貧血の症状、黄疸

貧血の方の食生活
貧血は毎日の食生活の改善などで解消できる場合がほとんどです。
食品に含まれる鉄はヘム鉄と非ヘム鉄に分けられ、ヘム鉄は溶けやすいため吸収されやすく
非ヘム鉄は消化吸収されにくいのでヘム鉄で摂る方が効率的です。
●ヘム鉄を多く含む食品(吸収率15~25%)
・肉類…豚肉、牛肉、鶏肉、鶏レバー、もつなど
・魚類(特に血合い部分)…かつお、いわし、まぐろなど
●非ヘム鉄を多く含む食品(吸収率2~5%)
鶏卵、しじみ、あさり、大豆、あずきなど
・緑黄色野菜…ほうれん草、小松菜など
・果物類…プルーン、レーズンなど