災害派遣報告 Day4

今日は現地での活動最終日。石巻までの運転は慣れたもの。いつものように湊小学校へ。いつものように診察をしていると空気が一変。昨日のミーティングで言われたことが現実に。老衰し、足が紫色に腫れた高齢者が搬入された。津波で家の1階が被害を受け、自宅の2階で生活していた高齢者で、食事や水分補給を摂らず、瀕死の状態。町内会長が家を訪問し発見。もう2日遅かったら危なかったとのこと。救急車で石巻赤十字病院に即搬送。自宅で生活している同じ境遇の高齢者の掘り起こしが必要。

午後も湊小学校での診察。午後4時、診察終了。午後5時、岡山からの後発隊と赤十字病院駐車場で引き継ぎ。午後6時からのミーティングに出席。午後7時、東京に向け出発。

あっという間の4日間だった。3月11日の震災から1カ月余りが経過したが、“まだ”1カ月余り。避難生活はまだまだ続く。

今日、印象に残ったことは小さなお子さんを持つお母さんが言った一言。「津波で流される人々を子どもは見てしまった。今はその意味がわからないが、物心ついてそのことをどう思うかを考えると胸が痛む」と。震災での記憶は幼ない子どもたちが成長しても消えることはない。

テレビなどの報道では、福島第一原発のニュースばかりが取り上げられるが、被災地では悲しみをこらえながら皆が懸命に未来を向いて生きようとしている。