あなたのお子さんはちゃんと朝ごはんを食べていますか? 厚生労働省の調査によると、朝食を抜く中高生の割合は、2000年は6.0%だったのが、03年には8.7%に増えています。別の調査でも、小学生の16%、中学生の20%が朝食を食べないことがあるという結果が出ています。乳幼児(1‐3歳)も約1割が朝食抜きの傾向があることがわかりました。
小中学生の欠食の理由として一番多いのが「時間がない」です。テレビゲームなどで夜寝るのが遅くなり、朝なかなか起きられず、そのために朝食をとる時間がなく、あわてて学校へ出かけていく、そんな子どもたちの生活像が浮かんできます。実際、午後10時以降に就寝する子どもたちが増えているといわれます。次に多い理由が「食欲がない」です。体を動かして遊ぶことが少なくなったことや、やはり夜更かしで朝起きられないことが原因として考えられます。
先の乳幼児の調査ではさらに興味深い結果が出ています。朝食に関して、母親が「毎日食べる」場合は欠食乳幼児は6%ですが、「ほとんど食べない」場合には29.8%にのぼりました。子どもたちの欠食問題は母親の食生活とも関係がありそうです。
なぜ朝食抜きはよくないのでしょうか。成長期は、骨や筋肉などがどんどんつくられる時期なので、たんぱく質などの栄養が大人より必要です。そうしたときに栄養が不十分だと健康な体はつくられにくくなります。
また、2回の食事では脳に十分なエネルギーを補給できないといわれます。脳を働かせるブドウ糖は成人で1日に約120g必要です。そのほかの体の組織にも約40g必要です。しかし、肝臓はブドウ糖の貯蔵型であるグリコーゲンを1回の食事で約50 gしかためられません。160を50で割ると約3。つまり、1日3回食事をしなければ、「さあ、勉強」というときにグリコーゲンが枯渇して脳にエネルギーがいきわたらず、学習能力が落ちることになります。欠食と学習能力の低下は関係があるという報告が多く出されています。
最近、キレたり、他人をいじめたりする子どもが増えていますが、その原因のひとつに食生活の乱れがあるのではないかと指摘する声もあります。
朝食は基本的な生活習慣の第一歩。そのためには、早寝早起きも大切です。文部科学省では今年度から「早寝早起き朝ごはん運動」をスタートさせ、全国でイベントやフォーラムなどによる啓発活動を展開しています。
最近、朝ごはん給食をスタートさせた学校もあるとか。しかし、食事は家庭でとるのが望ましい姿です。子どもたちに規則正しい食生活を身につけさせることは大人の務めといえるのではないでしょうか。