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台所の衛生管理から始める「食中毒」対策

2018年2月に東京都福祉保健局が発表した「家庭における食中毒予防に関する調査」結果によると、自分や同居家族に食中毒の経験がある人は約18%、そのうち3割ほどが家での調理が原因と回答しています。食中毒は家庭でも起きます。台所の衛生管理を見直しましょう。

調理中も手や調理器具をこまめに洗いましょう

最近は、生産や流通時の衛生管理が厳しくなっているためか、「買ってきた食品は安全」と思い込みがちです。しかし食中毒を起こす細菌は、私たちが購入した食品に最初から付いているものと認識し、注意して食品を取り扱ったほうが安全です。
食中毒対策は、細菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」が基本です。細菌を付けないためには、手、食材、調理器具をよく洗うことが大切です。調理を始める前はもちろん、肉や魚、卵を扱ったり、ペットやスマートフォンなどに触れたりしたら、そのつど、石けんと流水で手洗いします。特に指先や手の甲、しわの部分は、汚れが残りやすいので意識して丁寧に洗いましょう。包丁やまな板も、調理中こまめに洗うことを心がけましょう。肉、魚、野菜用を別々に揃えると、さらに安心です。忘れがちなのがスポンジです。使用したあとは流水下でもみ洗いし、水けを絞って乾燥させます。


冷蔵・冷凍食品を購入したらすぐに冷蔵・冷凍庫で保管

細菌を増やさないためには、冷蔵・冷凍食品を購入後、できるだけ早く冷蔵・冷凍庫へ。細菌の繁殖を防ぐ温度は10℃以下といわれていますが、冷蔵庫の扉を何度も開け閉めしたり、長い時間開けていると庫内の温度が10℃を上回ります。しかも、一旦上がってしまうと、庫内の温度はなかなか下がらず、その間に細菌が繁殖する可能性が出てきます。出し入れする回数の多いものは取り出しやすい場所にまとめて入れるなどの工夫で扉の開閉回数を減らすとともに、さっと取り出して、開けている時間を短くするようにしましょう。
冷凍した食品を解凍する場合は、冷蔵庫に入れるか、電子レンジの解凍モードを使います。室温による自然解凍は、溶ける前に表面部の温度が上がって細菌が増える恐れがあるので避けます。


中までムラなくしっかりと火を通して

多くの菌は十分に加熱すれば死滅させることができます。加熱の目安は中心部を75℃で1分以上です。電子レンジで加熱する場合は、途中で置き方を変えるなどして加熱する箇所が偏らないようにします。冷蔵庫で保存していた料理を食べる際には、もう一度加熱するようにしましょう。
下痢や嘔吐、腹痛など食中毒が疑われる症状が現れた場合は、ただちに医療機関を受診することが大切です。なお、食中毒についてわからないことがあるときは、薬剤師に気軽にご相談ください。

<イラストレーション>堺直子

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