まちの薬局つれづれ日記 第10回

2017.07.26 薬剤師コラム


日常の中で感じるあんなこと、こんなこと。
class A 薬局の仲間でもある、はるかぜ薬局(大阪市)薬剤師の山中智香さんがお届けします。

町の薬局は、ホットな情報源

当薬局は、小児科と循環器内科の患者さんが多いので保育園のようにおもちゃでガヤガヤ遊んでいる子供たちの姿を、ご老人たちが横でニコニコみている風景の毎日です。

私は今の薬局に勤めて10年がたちます。生まれたての赤ちゃんはもう10歳。

思春期だった女の子は母になり、どんどん背が大きくなってくるのに反抗期はまだまだでニコニコ喋りかけてくれる男の子はいつまで喋ってくれるのだろうか、とふと考えながらお仕事をしています。
そんな日常の中、町の薬局として今までお薬以外にさまざまな情報を患者さんや地域のみなさんにお伝えしてきました。

「皮膚科どこがいい?」
「いい眼科知らない?」
「肩痛いけど、どこ行ったらいいの?」
と病院情報。

「散歩ってどれくらいしたら効果あるの?」
「○○公園外周ジョギングしたら何キロくらいあるのかな?」
「どこかフィットネスない?」
と運動情報。

既存の知識以外に、いろいろな情報をインプットし、発信しています。
情報源は、さまざま。自分たちで調べる知識情報だけでなく、地域の医療機関や介護施設等、多職種からの情報も貴重です。
でも、それ以外にとても大事な情報源があります。患者さんからのホットな情報。

「○○学校、何年生、インフルエンザで昨日から学級閉鎖」
「△△保育園、嘔吐下痢凄く流行っているよ」
「そこの学校はいつから修学旅行」
「あの病院は朝が込んでいて何時間待ち」
「あそこの先生は話をよく聞いてくれて優しい」
「毎月、ここで老人向けイベントがある」
「来月、あそこの角にこんなお店ができるらしい」
等々。

たくさんの情報をいただき、それを役立てていただけるように患者さんに再発信しています(地域柄か、こちらから聞かなくても、どんどん患者さんは喋ってくれますので、毎日が情報の宝庫です!)。
私以外も皆長く勤めているスタッフで、患者さん=知り合いのような感じですので、全く医療には関係なさそうな世間話もたくさんします。でもそれが患者さんの性格を知るうえで貴重な情報になります。コンプライアンスを保つための関わり方に繋がったり、残薬の捉え方に繋がったりもします。

そう言えば、以前研修をさせていただいた薬局さんの行動目標で、あるチームは「近隣のマップをまず作る」というのを挙げていらっしゃいました。
地域の薬局は、近隣の医療施設だけでなく、学校、集会所、商店などのことを詳しく知っていると、服薬指導時に活かせることがいっぱいあると思います。

町の薬局だからこその双方向情報コミュニケーション。地域の人からのホットな情報はとってもありがたいです。

text by 山中智香(やまなか・ちか)

神戸薬科大学卒業後、製薬会社、調剤薬局勤務を経て、現在、大阪の class A 薬局はるかぜ薬局で薬剤師として勤務しながら、ウィズ・グロー代表として医療現場や福祉施設・企業・公的機関などで研修を行う。