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汗をかきやすい夏に注意!「尿路結石」

夏に起こりやすい健康トラブルといえば熱中症を一番に思い浮かべるかもしれませんが、尿路結石も夏に発症しやすいことがわかっています。男性だけでなく、女性も注意が必要です。

女性は中高年になると発症リスクがアップ

尿路結石とは、腎臓から尿管、膀胱、尿道へと続く尿の通り道(尿路)のどこかにできる結石のことをいいます。日本では男性の7人に1人、女性は15人に1人が一生に一度は発症するといわれています。尿路結石は男性に多い病気ではありますが、だからといって女性も安心してはいられません。
尿路結石は尿中のシュウ酸やリン酸と、カルシウムなどの成分が結晶化したものです。女性は閉経期を迎えると女性ホルモンの分泌が激減し、骨に含まれるカルシウムが血中にどんどん溶け出します。過剰になったカルシウムが尿中に溶け出すため、カルシウム結石を誘発しやすくなります。中高年の女性にとって、尿路結石は骨粗しょう症とともに気をつけなければいけない疾患です。


発汗量が増えると尿が濃くなり結晶化が進行

尿路結石を引き起こす原因はさまざまですが、第一に挙げられるのが食生活です。中でもコレステロールの摂りすぎは尿路結石のリスクを高めることがわかっています。コーヒーや紅茶、緑茶には尿路結石のもとになるシュウ酸が多く含まれます。毎日これらを多く飲みすぎると尿路結石ができやすくなるといわれています。
気候も尿路結石の発症に関わっています。気温が高いと発汗量が増え、尿が濃くなります。すると成分同士がぶつかりやすくなり、結晶化が進みます。そのほか、肥満、ストレス、遺伝なども尿路結石の発症に影響を与えます。


夕食は寝る2時間前までに済ませよう

尿路結石の代表的な症状は腹痛と血尿ですが、中には自覚症状があまり現れず、人間ドックなどの検査で見つかることもあります。結石が小さい場合には尿と一緒に自然に排泄される可能性があるので、水分を大量にとって様子をみます。自然排泄が難しい場合、体外から衝撃波を照射したり、尿道から尿管や腎臓まで内視鏡を入れたりして結石を砕く治療などが行われます。
尿路結石のやっかいな点は、治療を行っても再発しやすいことです。こまめに水分をとる、食生活を見直すなどして再発予防に努めることが大切です。かつては、カルシウムは摂らないほうがよいと考えられていましたが、現在ではほうれん草やレタス、たけのこなどのシュウ酸を多く含む食材と一緒にとることが勧められています。腸内でカルシウムとシュウ酸が結合し、便として排泄されるからです。夕食をとってすぐ眠ると、睡眠中に夕食に含まれていた結石の成分が尿中に出てきて結石ができやすくなります。夕食は就寝2時間前までに済ませましょう。
尿路結石について気になることがあるときは薬剤師に気軽にご相談ください。

<イラストレーション>堺直子

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