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“血糖値ちょっと高め”は大丈夫?

糖尿病の患者数は増え続けています。特に最近増えているのが、“血糖値がちょっと高め”の糖尿病予備群。
糖尿病は自覚症状がほとんどないため、早期発見には検査を受けることが重要です。
予備群の段階から生活習慣の改善に取り組めば、その進行をストップさせることも可能です。

予備軍から始まっている動脈硬化

血液中のブドウ糖をエネルギーとして使うためには、膵臓から出るインスリンが必要です。しかし、何らかの原因でインスリンの分泌が不十分になったり、働きが悪くなると、ブドウ糖は血液中にたまり、血糖値が高い状態が続くようになります。この状態が糖尿病です。
糖尿病には、主に、1型糖尿病(インスリンを作りだす細胞が壊れてしまい、インスリン分泌がほぼゼロになるタイプ)と、2型糖尿病(インスリンの分泌が低下したり、働きが悪くなるタイプ)があります。日本人の糖尿病のほとんどは2型糖尿病で、その発症には、肥満や食生活の乱れ、運動不足などの環境と、インスリンの分泌障害を受けやすい日本人の体質という2つの要因がかかわっているといわれています。
血液中のブドウ糖の濃度が高い状態が慢性的に続くと、全身の血管が障害されます。細い血管の障害が進むと、糖尿病網膜症や糖尿病腎症、糖尿病神経障害などが起こります。これらは糖尿病の“三大合併症”と呼ばれ、放置しておくと発症後5〜10年ほどで現れてきます。
また、太い血管が障害されると、動脈硬化が起こり、進行すると脳卒中や心筋梗塞などの危険が高まります。動脈硬化は、血糖値がちょっと高め※の糖尿病予備群の段階から進行し始めると考えられています。
したがって、糖尿病予備群の人は、「まだ、糖尿病になっていないから大丈夫」と考えるのではなく、「もはや正常ではない」と捉え、生活習慣を見直し、問題があれば早めに改善することが大切です。

※日本糖尿病学会では、糖尿病型にも正常型にも属さないものを境界型とし、空腹時血糖値については110mg/dL以上〜126mg/dL未満を境界型、さらに100〜109mg/dLを正常高値として、いずれも糖尿病への移行を防ぐための生活習慣改 善の注意を促しています。

生活改善は、食事と運動から

生活習慣改善のポイントは、食事と運動です。食事では、食べ過ぎない、間食を控える、食物繊維を積極的に取る、ゆっくり食べるなどを実践しましょう。
運動は、ウォーキングなど有酸素運動が有効です。エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を利用する、毎日歩いて買い物に出かけるなど、生活の中でできるだけ歩く機会を増やしましょう。有酸素運動に、ダンベル運動など筋肉トレーニングも組み合わせるとより有効です。
糖尿病は初期にはほとんど症状は現れません。早期発見のために定期的に健診を受けて、血糖値が上昇傾向にないかなどをチェックしましょう。

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