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高めの血圧、そのままにするとどうなる?

今や、国民の3~4人に1人が高血圧といわれます。「でも、自分は大丈夫。ちょっと血圧が高めだけど、まだ正常範囲だから」と安心している人はいませんか。高血圧症は、はっきりした自覚症状がなくても、放置しておくと動脈硬化を起こし、やがて生命に関わるような脳や心臓の血管障害などにつながることもあります。早めに対処しましょう。

“血圧が少し高め”は高血圧予備群

上の血圧(収縮期血圧)が140mmHgまたは下の血圧(拡張期血圧)が90mmHgを超えると、高血圧と診断され、治療の対象となります。しかし、それ以下の範囲であっても、上の血圧が130mmHg以上または下の血圧が85mmHg以上の“血圧が少し高め”(正常高値血圧)の場合でも要注意。将来、高血圧になる可能性が高い、高血圧予備群だからです。特に、“血圧が少し高め”に加え、「65歳以上」「喫煙習慣」「脂質異常症」「糖尿病」「メタボリックシンドローム」などの心血管病の危険因子をかかえているときには、その危険因子の数によってリスクを分類し、リスクに応じた対応(生活習慣の見直しや降圧薬による治療など)が必要になります。

健康診断などで高血圧と診断された場合はもちろんですが、正常高値血圧と指摘されたときも、内科や循環器内科を受診し、血圧コントロールの方法を医師と相談することが大切です。

毎日の生活で血圧コントロール

血圧を上げないためには生活習慣の改善が欠かせません。その第一は食事習慣です。塩分の取り過ぎは血圧を上昇させるので、減塩に努めましょう。目標の摂取量は1日6g未満。日本人の平均摂取量は約11gですから、まずは10g以下を目指しましょう。出汁の旨みで味に深みを与えたり、酢やレモンなどで食事に酸味をきかせるなど、調理や食事の仕方を工夫しましょう。

第二は運動習慣です。適度な運動は血流を改善して血圧を下げる効果があります。おすすめは酸素を体内に取り入れながら行うウォーキングや水中歩行などの有酸素運動です。目標は1日30分。1回10分の運動を3回行ってもOKです。できれば毎日、少なくとも週に3日だけでも運動しましょう。このほか、禁煙、節酒も大切です。

この季節で特に注意したいのが温度差です。暖かい室内から寒い室外に出たりすると血圧が急上昇し、脳出血の危険が高まります。入浴前に脱衣所や浴室を暖かくしておいたり、トイレに暖房器具を置いたりして暖かい居間などとの温度差を少なくしましょう。

血圧が高くなっていないか、生活習慣の改善の効果が出ているかなどを確認するために、家庭での血圧測定を生活習慣の中にぜひ組み入れましょう。血圧は毎日同じ時間に、できれば朝と夜の2回測ります。

高血圧と診断され、すでに血圧のお薬を飲んでいる方もこうした生活習慣の改善は必要です。生活習慣の改善がうまくいき血圧が十分にコントロールできるようになれば、お薬の量を減らしたり、場合によってはやめることも可能です。ただし、血圧が下がったからと自分の判断で服用を中止してはいけません。必ず医師や薬剤師の指示に従ってください。

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