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食中毒予防のポイントは?

食中毒は1年中発生していますが、高温多湿の6~8月は食中毒の原因となる細菌の繁殖が活発になるので、特に注意が必要です。食中毒を起こす細菌は腐敗菌と異なり、食品を分解しないので色や味も変わらず、においもつきません。食品が腐敗していないからといって安心は禁物です。

 

野菜や魚などは流水で丁寧に洗って

食中毒予防の原則は、原因菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」です。家庭でも、食材を買うときから、保存、下準備、調理、食べるときまで、各段階でこの3つを実践することが大切です。 「菌をつけない」ために欠かせないのが“洗う”ということ。まず、食材に付着している細菌を洗って減らすようにします。特に生で食べる野菜類などは流水でしっかりと。ラップされている野菜やカット野菜なども必ず洗いましょう。食中毒菌の代表の1つである腸炎ビブリオは魚に多く付着しています。真水に弱いので、魚をさばくときには、えら、うろこ、はらわたを取ったあと、身を真水でしっかり洗いましょう。  食材だけでなく、調理する人の手や調理器具などもよく洗って、細菌を洗い流します。手は調理の前・中・後にも洗うこと。石けんを使って、忘れがちな手の甲、親指、指のつけ根、指と指の間、つめの先、手首なども丁寧に洗います。手を拭くタオルにも気をつけて。必ず清潔で乾いたものを使いましょう。なお、手に傷があるときは、直接食品にさわらないこと。食中毒菌の1つ、黄色ブドウ球菌が手の傷には多数存在します。調理するときは手袋を着用しましょう。  まな板や包丁などの調理器具は食材を変えるたびに洗います。調理が終わったら、まな板、包丁、ふきん、スポンジは洗って、熱湯をかけたり、漂白剤につけたりして消毒し、乾燥させましょう。これは「菌をやっつける」ことにつながります。


細菌は熱に弱いので、十分に加熱を

「菌を増やさない」「菌をやっつける」のいずれにも有効な方法が加熱です。ほとんどの細菌は熱に弱いという性質があります。加熱のめやすは、中心部の温度が75℃で1分間以上です。近年増えているカンピロバクターやO157などの腸管出血性大腸菌は鶏や牛、豚など動物の腸内に生息します。しかし、解体時に内臓から周囲の肉につくことがあるので、ハンバーグなどのひき肉料理も中までしっかり加熱しましょう。電子レンジを使う場合は、加熱ムラがないように、途中で置き方を変えたりして、まんべんなく加熱することもポイントです。  菌を増やさないためには、調理後はできるだけ早く食べるようにしましょう。室温で置いておくと、その間に菌が増えてしまう可能性があります。すぐに食べないときは粗熱をとってから冷蔵庫へ入れておきましょう。また、前日に調理した食品を食べたり、お弁当などに入れるときは必ずもう一度火を通します。  なお、腹痛や嘔吐、下痢などの症状が出た場合には、早く医療機関を受診しましょう。特に抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は、症状が重くなることがあるので、注意が必要です。

 

 

<参考文献>
『きょうの健康』2005年6月号(日本放送出版協会)
厚生労働省HP「食中毒に関する情報」
食品安全委員会HP「食中毒予防のポイント」

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