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「サルコペニア」をご存じですか?

あまり耳慣れない言葉ですが、「サルコペニア」は介護が必要になる要因のひとつといわれ、にわかに注目を集めています。 特に気をつけなければならないのは高齢者ですが、その芽はすでに30歳代くらいから出始めています。若いうちからの予防が大切です。


筋肉の量は加齢とともに減ってくる!?

サルコペニアとは、ギリシャ語で“筋肉”を意味するサルコと、“減少”を意味するペニアを合わせた造語で、筋肉が減少した状態を指します。
筋肉は骨と協力して体を支え、体の各部の運動を行ったり、熱を産生するなど、重要な働きをしています。20歳代半ばぐらいまでは筋肉量は増えるのですが、それ以降は減少していきます。ある研究によると、40歳以降は5歳刻みに1~2%減少し、70歳代では、40歳代に比べ男性で8%、女性で5%の減少が認められました。また、別の研究では、特に下肢および腹部の筋肉量の減少が大きいことがわかりました。
下肢の筋肉が減少すると、立ち上がりや歩行がだんだんと億劫になり、放置すると歩行が困難になって、QOL(生活の質)の低下をもたらします。一方、腹部の筋肉は寝た状態から起き上がるときに使われます。腹部の筋肉量が減ると、起き上がりにくくなり、寝たきりになる危険が高まります。


予防は、食事と運動の両輪で

「平らなところでつまずいたり転んだりする」「歩いていると後の人によく抜かれる」「手足が細くなった」などの自覚があるときはサルコペニアの可能性が大。早めにサルコペニア対策に取り組みましょう。
筋肉量の減少は老化現象のひとつですから避けられませんが、進行を抑えることは可能です。その方法には大きく2つあります。ひとつは食事です。筋肉の材料となる良質のたんぱく質を積極的に摂りましょう。高齢者はあっさりしたものを好みがちですが、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2010年版)では、高齢者も若い人と同じ量のたんぱく質の摂取が必要とされています。年齢を問わず、肉や魚などをバランスよく摂りましょう。
もうひとつは運動です。スクワットや腕立て伏せ、ダンベル体操など、鍛えたい筋肉に直接負荷をかけるレジスタンス運動がおすすめです。
食事と運動は車の両輪。両方に取り組むことがポイントです。

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