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高齢の方は特に注意「肺炎」

日本人の死因のトップ3はこれまで長い間、がん、心疾患、脳卒中の順でした。ところが平成23年に肺炎が脳卒中を抜いて第3位になり、その順位は今も変わりません。肺炎は高齢になるほど重症化しやすくなるので、注意が必要です。


高齢者の場合は、典型症状が現れないことも

肺炎は、細菌やウイルスなどが肺に入り込んで起こる感染症です。主な症状として、38℃以上の高熱、強い咳、濃い色の痰、息苦しさ、胸の痛みなどが挙げられます。ただし、高齢者の場合、体の防衛反応が弱く、咳や痰、発熱などの症状が現れず、これらの症状の代わりに、元気がない、食欲がない、ぼんやりしているといった症状が出ることがあります。
肺炎の原因となる病原体は、生活の場に存在しています。そのため、加齢などにより体力が衰えたり、風邪やインフルエンザなどにかかって免疫力が低下したりすると、感染の危険が高まります。糖尿病の人や、肺、心臓、肝臓、腎臓に持病のある人なども、肺炎を起こしやすいことがわかっています。


免疫力の維持・向上が予防につながります

肺炎を防ぐポイントは大きく2つあります。1つは日常生活での予防対策です。うがいや手洗い、マスクの着用などを心がけましょう。睡眠を十分にとる、過労や不規則な生活を避ける、栄養バランスのよい食事をとるといったことは免疫力の向上につながります。タバコを吸う人は、吸わない人に比べ約4倍肺炎を起こしやすいという報告が出ています。タバコに含まれる有害物質が気道の粘膜を傷つけ、そこに病原体が感染しやすくなるためです。喫煙は免疫力も低下させるので、ぜひ禁煙しましょう。
肺炎を起こす病原体は口の中にいることが多いので、歯磨きを丁寧に行い、口の中を清潔に保つことも大切です。


平成26年10月から肺炎球菌ワクチンが定期接種に

肺炎予防のもう1つのポイントはワクチンの接種です。インフルエンザによる気道の炎症が肺炎を引き起こすきっかけになりやすいので、インフルエンザの流行前にインフルエンザワクチンを接種するとよいでしょう。インフルエンザウイルスの型は毎年少しずつ変化するので、毎年接種することがすすめられています。
肺炎の原因となる病原体で最も多い肺炎球菌に対する肺炎球菌ワクチンは、1回接種すると5年間有効といわれます。平成26年10月から、これまで1度も接種したことのない高齢者を対象に肺炎球菌ワクチンが定期接種となりました。65歳、70歳など接種対象年齢が定められているので、お住まいの市区町村に確認しましょう。また、わからないことなどがありましたら、薬剤師に気軽にご相談ください。

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