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薬を飲みやすくする工夫

高齢になると、どうしても食べ物を飲み込む嚥下(えんげ)機能が低下します。そのため、薬を服用する際も、のどにひっかかる感じがしたり、のどにつっかえたりしやすくなります。こうしたときの工夫をご紹介しましょう。


まずは正しい飲み方を身につけよう

どんなタイプの薬でも、正しい飲み方をするだけで随分と飲みやすくなります。まずは正しい飲み方を身につけましょう。
背中を丸くしたまま薬を飲むと、むせやすくなるので、薬を飲むときは上半身をまっすぐにします。寝たきりの方でも、可能な場合は上半身を起こして飲みましょう。あらかじめ口の中を湿らせておいてから薬を口の中に入れ、コップ1杯の水または白湯で飲みます。このとき、うなずく感じで顎を少し引くとよいでしょう。
それでも飲み込みにくい場合には、次のような方法があります。


市販の服薬支援グッズを利用する

粉薬が口の中に付着して残るような場合には、市販のカプセル容器に粉を入れて飲む方法があります。サイズがいろいろあるので、飲みやすい大きさを選びましょう。以前からよく行われてきた、オブラートに包む方法もあります。かつては丸や四角い形のシートばかりでしたが、最近は袋状になっているオブラートも市販されていますし、いちご味など味のついたものもあります。
粉薬だけでなく、錠剤やカプセルなどにも利用できるのが嚥下補助ゼリーです。ゼリー状のオブラートのようなもので、薬をゼリーで包むことで飲み込みやすくなります。水薬を飲むとむせる場合には、粘度調節食品を用いてとろみをつけてもよいでしょう。


剤形を変更できる場合も

医師や薬剤師に相談することで、剤形(薬の形状)を変更できる場合もあります。最近は、小さいサイズの錠剤や、唾液や少量の水で速やかに口の中で溶ける口腔内崩壊錠(OD錠)など、飲みやすさを考慮した薬が増えています。同じ効果を持つこうしたタイプの剤形があれば試してみるとよいでしょう。
砕いても問題がない錠剤であれば砕いたり、開けてもよいカプセル剤であればカプセルを外したりして、粉末状にすることもできます。大きくて飲みにくい場合には専用のカッターなどで半分に切って、小さくする方法もあります。ただし、自己判断で薬を粉末状にしたり、半分に切ったりしては絶対にいけません。薬の中には、効き方や消化管での溶け方、また苦みなどを抑えるために、剤形や表面のコーティングを工夫しているものがあります。そうした薬を切ってしまうと薬が効きすぎたり、逆に十分な効果が得られなかったり、苦くなってより飲みづらくなることがあります。薬が飲みにくいなど、お困りのことがあるときは、まずは薬剤師に気軽にご相談ください。

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