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ジメジメした梅雨こそ“菌”対策

気温や湿度が高い季節が大好きなのが皮膚にいる常在菌です。その1つ白癬菌(はくせんきん)は増殖して皮膚に入り込むと、かゆみやムズムズ、皮膚のただれを起こします。症状がひどくなる前に、早めの対策をしましょう。


体は菌だらけ。バランスが崩れるとトラブルの原因に

私たちの体には、いたるところに生きている菌(常在菌)がたくさんいます。菌というと健康を害するものというイメージがありますが、常在菌は一般的に病気を引き起こしません。むしろ、安定した状態で多くの種類が共存することによって、外部からの病原体が増殖するのを防ぎ、体を病気から守ってくれています。
ところが何らかの理由でそのバランスが崩れると、さまざまなトラブルを引き起こします。たとえば、代表的な皮膚常在菌であるアクネ菌は、普段はほかの病原体の増殖を防いだり、皮膚に潤いを与えたりしてくれます。ところが、アクネ菌のエサとなる汗や皮脂が過剰に分泌されると異常増殖し、炎症(ニキビ)を起こします。


梅雨から夏は、水虫の原因菌が大好きな時期

皮膚常在菌は、一般に高温多湿を好みます。なかでもカビ(真菌)の一種である白癬菌は、梅雨から夏の時期になると、熱と湿気がこもる足で増殖しやすく、水虫(白癬菌感染症)を起こします。
水虫の治療の基本は薬です。ぬり薬と飲み薬があり、症状やタイプに合せて選択されます。大切なことは、症状が治まったからといって治療の途中で薬の使用を止めないこと。完全に治らないと再発しやすくなります。
日常生活では、足を石けんでよく洗い、洗ったあとはしっかりと拭き取り乾燥させます。また、通気性のよい清潔な靴下やストッキング、靴を履くことで白癬菌の増殖を抑えます。長時間靴を履く仕事の方は、時々靴を脱いで、足の風通しをよくするとよいでしょう。


体を清潔にして菌の繁殖を抑えよう

汗や皮脂は皮膚常在菌の大好物です。汗や皮脂が分泌されやすい脇の下や足、頭皮などは、皮膚常在菌が生息しやすい場所です。皮膚常在菌を放置しておくと、汗の成分を分解してニオイ物質に変化させたり、頭皮では、皮膚常在菌が分解して生じた物質が刺激となってフケやかゆみを発生させたりします。足だけでなく、脇の下や頭皮も石けんなどで清潔にし、皮膚常在菌の繁殖を防ぎましょう。水虫や皮膚のトラブルについてわからないことがあるときは、お気軽に薬剤師におたずねください。

<イラストレーション>堺直子

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