健康診断の検査数値の見方

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健康診断の検査結果表には、血糖値、中性脂肪、AST、γ-GTPなどの検査項目が並び、その横に自分の数値が記されています。この数値から自分の体の状態が把握できます。

検査結果表は自分の体の通信簿

血圧や血糖値、コレステロール値などが少々悪くなっても、体はなかなかSOSを出さずに黙々と頑張ってくれます。そのため生活習慣病は自覚症状がないまま進行し、気がついたときには治すのが大変なところまできていることが多くあります。

健康診断の目的は、こうした体の中の小さな変化をキャッチし、病気が起こるのを予防したり、隠れた病気を早期に発見したりすることです。その目に見えない体内状況を目に見えるかたちで私たちに知らせてくれるのが、検査結果の数値です。

検査結果表はいわば自分の体の通信簿。必ず目を通すとともに、過去数年の結果と比較して、検査値が変化していないかどうかを確認することが大切です。そのためには、検査結果表を自分の健康データとして1冊のファイルに保存しておくとよいでしょう。

検査値と基準値を比較して体の状態をチェック

検査結果表の各検査項目には必ず基準値が書かれています。それと自分の検査値を比べてみましょう。

例えば、血糖値やヘモグロビンA1c値が基準値より高い人は糖尿病の可能性があります。ついつい食べすぎる人や甘い物好きの人は特に注意してください。一方、お酒を多く飲む人はAST(GOT)やALT(GPT)、γ-GTPの値に注目。これらは肝細胞に含まれている酵素で、肝硬変や慢性肝炎、脂肪肝などがあると血液中に漏れ出てくるため、数値が高くなります。血中脂質の値でLDLコレステロールや中性脂肪の検査値が基準を超えていたり、HDLコレステロールが低値だったりすると脂質異常症が疑われます。脂質異常症は動脈硬化を促進し、脳梗塞や心臓病のリスクを高めます。

検査値が基準値の範囲内であっても異常値に近い数値だったり、年々異常値に近づいたりしている場合などは、健康状態が望ましくない方向へ進みつつあると考えられます。そうしたときは、運動や食事などの生活習慣を改善する必要があります。

「要再検査」「要精密検査」と判定されたときは、検査結果表を持参して必ず医療機関を受診し、病気かどうか確認することが大切です。たとえ自覚症状がなくても、放置してはいけません。

1年に1回は健康診断で体の総点検を

「悪い結果が出るのが怖い」と、健康診断を受けない人がいます。これでは本末転倒です。健康診断で初めて異常が見つかったということは、自分で気づかないほど軽い程度で発見されたということですから、むしろ喜ぶべきといえます。

30歳を過ぎたら、元気そうに見えても心臓や腎臓、肝臓などの臓器は衰えていきます。したがって30代になったら、積極的に健康診断を利用し、1年に1回は体の総点検を行いましょう。

なお、健康診断の検査値についてわからないことがあるときは、気軽に薬局の薬剤師におたずねください。
イラストレーション:堺直子