第三回 食事について

それでは第三回食事についてお話ししていきたいと思います。
今回は手短に。

前回説明したダイコンで大体どのような感じで話が進むのかわかっていただけたかとおもいます。
それでは今回お話しする題材は【紫蘇(シソ)】です。
シソは漢方では『蘇葉(そよう)』と言われており漢方の生薬の一部としても使われています。

紫蘇の旬は基本的は通年性です。選ぶ時は葉の部分に黒い斑点がないものを選びましょう。


匂いが独特で好き嫌いの分かれるかと思いますが、
肉の紫蘇巻きやお刺身・お吸物に入れたり、飲み物だと紫蘇ジュースや鍛高譚(たんたかたん)という焼酎に漬け込んだ紫蘇焼酎もあり割と色々なものに合わせやすくメインを引き立たせてくれる優秀な脇役です。

ではこの脇役にポイントを当ててみてみましょう。

【紫蘇(シソ)】
五気 : 温
六味 : 辛
帰経 : 肺・脾


適応症状

1.発表散寒…晩秋・冬・早春の風邪の悪寒、発熱、咳

2.行気寛中…冷え・消化不良による食欲不振、吐き気、嘔吐

3.解毒…魚や蟹の解毒
です。

咳や胃症状・食中毒などの解毒に使われるのに加え、身体の『外から』と『内から』くる【冷え】によって起こった症状に適応しているのがお分かり頂けると思います。



紫蘇は『寒気がする・喉が痛く、胃腸が弱い方』の風邪予防や胃腸薬として香蘇散が使われたり
『のどのつっかえやみぞおち辺りの胃部不快感』などの胃腸性疾患(逆流性食道炎や慢性胃炎・気管支炎など)として半夏厚朴湯に使われています。


このように普段何気なく食べている食材が薬局で出される漢方の生薬成分として使用されていたりもするのです。

今回少し間が空いてしまいましたが
これから暖かくなるにつれ美味しい食材が市場に出回ってきます。それを何かしらピックアップしていこうかと思います。
それでは。