その症状、亜鉛不足かも?

2018.08.31 薬局で相談しよう

イラストレーション:堺直子


亜鉛不足によっておこる症状のひとつに味覚障害があります。しかし、症状はそれだけではありません。亜鉛で元気.jp(運営:ノーベルファーマ株式会社)では、亜鉛不足によっておこるさまざまな症状や亜鉛不足の原因、亜鉛不足を改善するための方法、亜鉛不足について相談ができる病院を検索することができます。

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亜鉛の役割と低亜鉛血症
人間にとって必要不可欠な「必須ミネラル」のひとつが亜鉛です。300種以上の酵素の材料となって細胞分裂に関わり、造血機能、皮膚の代謝、味覚の維持、小児の成長、生殖機能、インスリンの合成・分泌、ビタミンAの活性化、免疫能維持など、さまざまな働きをしています。この大切な栄養素である亜鉛がいろいろな原因で不足している状態を「低亜鉛血症」と呼びます。低亜鉛血症とは「血清亜鉛値」(血液中の亜鉛濃度)が低下し、体内の亜鉛が不足した状態をさします。血清亜鉛値は、日本臨床栄養学会では基準値を80µg/dL~130µg/dLとしています。亜鉛欠乏症は、下記の①~④すべてを満たす状態を言います。また、潜在性亜鉛欠乏は、下記の①、②を満たし、血清亜鉛値が60~80µg/dL未満の場合とされています。潜在性亜鉛欠乏および亜鉛欠乏症の人はすべて低亜鉛血症と言えます。

①下記の症状と検査結果のうち1項目以上を満たしている
 1)症状(皮膚炎、口内炎、味覚障害等)があらわれている
 2)血液検査の血清アルカリホスファターゼ*値が低い
②上記の症状の原因となるほかの病気が見あたらない
③血清亜鉛値が60µg/dL未満
④亜鉛を補充することにより症状が良くなる

*アルカリホスファターゼ:酵素のひとつで、主に肝臓で作られ、多くの細胞に含まれています。骨を作ったりする重要な酵素です。血中のアルカリホスファターゼが上昇した場合、肝機能が低下している可能性があります。また、アルカリホスファターゼは亜鉛を必要とする酵素であるため、亜鉛不足ではこの値が低くなります。

低亜鉛血症によっておこる症状と治療
亜鉛は体内のたくさんの仕組みに関与しているため、摂取不足や吸収不全、需要増大、排泄増加などにより不足すると次のような症状が起こります。味覚障害、皮膚炎、脱毛、口内炎、貧血、低身長(成長障害)、感染症にかかりやすい、などです。
低亜鉛血症を治療するには、最初に食事療法を行います。亜鉛を多く含む食品は、牡蠣、たらこ、帆立貝、うなぎなどです。食事療法で不十分な場合には、亜鉛補充療法(飲み薬で亜鉛を補充する治療)を行います。亜鉛補充療法を行うには、まず血清亜鉛値を調べることが必要です。血清亜鉛値が低く、食事療法だけでは不十分と医師が判断した場合は、亜鉛製剤(飲み薬)で亜鉛を補充する治療を行います。

「もしかしたら亜鉛不足かな?」という症状があったら、専門の病院を受診しましょう。
亜鉛や低亜鉛血症について分からないことは、お気軽に薬剤師にご相談ください。