カフェインの摂り過ぎに注意

2019.02.13 薬局で相談しよう

イラストレーション:堺直子


朝の目覚めに、あるいは毎日遅くまで勉強しているときに眠気を覚ますためなどに、コーヒーやお茶などでカフェインを摂取する人は多いのではないでしょうか。しかし、このカフェイン、摂り過ぎると健康に大きな害をもたらす場合があることをご存じですか。

過剰摂取により血圧上昇や不整脈などの副作用が
カフェインは、コーヒー豆やカカオ豆、茶葉などに含まれる成分です。神経を鎮静させるアデノシンという物質の働きを阻害することにより、神経を興奮させる働きがあります。その結果、眠気や疲労が抑えられたり、集中力が高まったりします。さらに、心臓に作用して心筋の収縮力を強めたり、腎臓の働きを高めて尿を出やすくします。
このように多くの効果があるカフェインですが、あくまでも適量を摂取した場合のこと。大量に摂取すると、さまざまな健康被害をもたらすことが分かっています。
寝る前にコーヒーを飲んでなかなか寝付けなかったという経験はありませんか。この不眠こそ、カフェインの過剰摂取の代表例です。また過剰摂取により心臓への作用が強くなり過ぎると、心拍数が増加し、血圧の上昇、不整脈などを引き起こします。そのほか、腎障害や下痢、吐き気、焦燥感、不安、イライラなどを招くこともあります。

妊娠中の女性はカフェイン摂取を控えめに
では、どれくらいの量までならカフェインの悪影響を防げるのでしょうか。カフェインは人によって感受性に差があることから、日本ではカフェインの最大摂取量は定められていません。しかし、国際機関や世界各国では、摂取基準が定められはじめています。例えばカナダでは、健康な成人で1日400mg未満(150mLのコーヒーカップで約4杯半に相当)を推奨しています。体格の差などを考慮すると、日本人は1日にコーヒーカップ3~4杯までに抑えるのがよいだろうといわれています(せん茶は150mLあたり30mg)。
カフェインの摂取に関して、各国が特に注意を促しているのが妊娠中の女性や子どもに対してです。カフェインの過剰摂取は流産や新生児の低体重のリスクを高めるという論文や研究が多数報告されているからです。カナダでは妊婦や授乳中の女性は1日300mg未満、イギリスではさらに厳しい200mg未満にするように勧めています。

エナジードリンクの飲み過ぎにも注意
カフェインはコーヒーやお茶類だけでなく、エナジードリンクなどの清涼飲料水にも含まれています。ここ数年、若い人たちの間でエナジードリンクの飲用が広がっており、カフェインの過剰摂取を危惧する声が高まっています。日本国内で販売しているエナジードリンクの中には、缶やビン1本あたりコーヒー2杯分のカフェインを含むものもあるので、1日に何本も飲むことは避けましょう。
なお、カフェインやエナジードリンクについて分からないことがあるときは薬剤師に気軽にご相談ください。