熱中症対策と水分補給で体調管理

2020.07.08 薬局で相談しよう

イラストレーション:堺直子


梅雨が明ける頃から急増する熱中症。本格的な夏がやってくる前に、暑さへの抵抗力をつけておくことが大切です。暑くなってきたら、運動などをする時間や量を減らし、服装は軽装で。そして、しっかり水分補給をして体を暑さに慣らしましょう。

屋外よりも屋内での発生が多い
熱中症は、温度や湿度が高い場所にいるとき、自分の体の調節がうまくできなくなってしまうことから起こります。熱中症というと、屋外で運動や作業などをしているときに起こるという印象がありますが、実は屋内での発生のほうが多くなっています。
特に高齢者の場合は、屋内で熱中症になることが圧倒的に多く、中には日中ではなく、夜、寝ている間に発症して救急車で搬送されるケースもあります。また、年齢別に見ても、高齢者が最も多く、半数以上を占めています。これらの理由として、暑くてもエアコンをつけずに窓を閉め切って過ごしたり、暑さやのどの渇きを感じにくくなっていたりすることなどが挙げられます。この時期、ことに高齢者は熱中症への注意が必要です。
脳卒中の後遺症がある人や糖尿病を抱えている人なども、暑さを感じにくくなっているため、熱中症になっても気づきにくい傾向が見られます。こうした人も熱中症に十分に気をつけましょう。

2口ほどの水分をこまめに補給
熱中症対策でまず挙げられるのが水分補給です。私たちの体内からは、尿や汗、吐く息に含まれる水蒸気などで約2.5Lの水分が毎日体外へ排出されます。一方、食事からとったり、体内で作られたりする水分量の合計は1日約1.3L。排出される分との差である1.2Lほどは飲料水で補給する必要があります。大量の汗をかきやすい夏は、普段以上に意識して水分を補給しましょう。ただし、一度にたくさんの水分を摂取しても体内に吸収されません。2口程度(100mLほど)を、30分に1回を目安に飲むといいでしょう。
体を動かしたりして、汗をたくさんかいたときは、塩分や糖分が含まれている経口補水液で水分補給をしましょう。経口補水液は市販品もありますが、水1Lに食塩2〜3g(小さじ1/3〜1/2杯)、砂糖40g(大さじ4と1/2杯)を混ぜて作ることもできます。

熱中症情報をチェックしよう
この時期、天気予報などで熱中症情報を入手できます。外出する際にチェックし、暑くなる時間帯を避けるなどの工夫をしましょう。また、通気性のよい衣服を選ぶ、外出時には日傘や帽子をかぶる、日陰を選んで歩くなども熱中症対策として有効です。
高温多湿にならないようにエアコンや扇風機などを上手に利用して、室内の環境にも注意を払いましょう。
なお、熱中症についてわからないことがある場合は、薬剤師に気軽におたずねください。