お酒との上手な付き合い方

薬局で相談しよう
「暑い日に飲むキンキンに冷えたビールは最高!」と何杯もお代わりしたり、毎日晩酌をしていたら、健康によいとはいえません。アルコールとの付き合い方を今一度、見直しましょう。

高血圧や食道がんなど少量の飲酒でもリスクがアップ

体内に取り入れたアルコールは血液の中に入って全身を巡るため、さまざまな臓器に影響を与えます。しかも、臓器にとどまらず、うつ状態などメンタルにもその影響が及ぶことが知られています。

厚生労働省では、心身への影響やリスクを知ってもらい飲み過ぎを減らそうと、2024年「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を発表しました。その中に飲酒量と病気別の発症リスクが載っています。一部を紹介すると、高血圧、男性の胃がん・食道がん、女性の出血性脳卒中は、たとえわずかな量の飲酒でも発症リスクが上がるとしています。大腸がんの場合は1日あたり純アルコール量20g程度以上の飲酒を続けると、発症の可能性が高くなるとの研究結果が紹介されています。ちなみに純アルコール量20gは、ビール中ビン1本、日本酒1合、ワイングラス2杯弱、ウイスキーダブル1杯に相当します。

自分が飲んでいる量を知ろう

現在のところ、これだけなら飲んでも大丈夫という量ははっきり定まってはいません。ただ言えるのは、飲み過ぎはよくないということ。自分ではそんなに飲んでいないと思っても、実際にはたくさん飲んでいることがあります。まずは自分がどのくらい飲酒しているかを把握しましょう。純アルコール量は、[飲酒量(mL)×アルコール度数(%)×アルコール比重0.8]で算出できます。

飲酒する際には、あらかじめ量を決めておくと過度な飲酒を避けられるといわれています。

また、飲酒前・飲酒中に食事をとるとアルコールがゆっくり吸収され、肝臓への負担が減り、アルコール血中濃度の急激な上昇を防ぎます。食べるものはアルコール代謝を促進するたんぱく質(枝豆や豆腐、魚介類など)、ビタミンB群(ナッツ、ごま和えなど)などがおすすめです。

飲酒の合間に水を飲んだり、1週間のうち2日は飲まない日を設けるのもよい方法です。

薬をお酒と一緒に飲むのは避けて

薬を服用した後にアルコールを飲むと、薬の効果が弱まったり、副作用が出たりすることがあります。薬を服用している場合は、飲酒してよいかどうか、医師または薬剤師に確認しましょう。 

また、医薬品の一部にはアルコールを含有するものがあり、アルコールアレルギーの方や、禁酒治療薬(ジスルフィラム、シアナミド)を服用中の方は注意が必要です。アルコールの摂取についてわからないことがあるときは、薬局の薬剤師に気軽におたずねください。
イラストレーション:堺直子