季節の気になる病気のお話

その時期の流行している病気についてお話します。

デング熱

2014年9月
蚊に刺されることで感染します。
潜伏期間は2~15 日(多くは3~7日)です。
急性の熱性感染症で、一週間程度の発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹などが主な症状です。

もともと日本人感染者は海外の流行地で感染し帰国した症例が毎年200名前後報告されています。
日本国内で感染した症例は、過去60年以上報告されていませんでした。
(1940年代に神戸・大阪・広島・呉・佐世保・長崎などで約20万人に上る温帯地域最大のデング熱流行が発生しています。
当時は衛生状態や住宅事情も悪く感染拡大の条件が整ってしまったそうです。)
デングウイルスに対する特有の薬はありません。
デング熱は、体内からウイルスが消失すると症状が消失する、予後は比較的良好な感染症です。
国内での予防法は長袖、長ズボンの着用や虫よけスプレーによる一般的な蚊対策です。
媒体になるヒトスジシマカは、日中、屋外での活動性が高く、活動範囲は50~100メートル程度です。国内の活動時期は概ね5月中旬~10月下旬頃までです。
蚊は冬を越えて生息できず、また卵を介してウイルスが次世代の蚊に伝わることも報告されたことがないため一過性の流行で治まります。

インフルエンザ

2014年2月
インフルエンザが流行しています。
一般的に流行を起こす型として、
A型のH1N1(数年前に新型インフルエンザとして流行)とH3N2(一般的に季節性インフルエンザと呼ばれる香港型)、B型の3種類があります。
例年ですとA型のどちらかが流行して、その後B型が小流行する傾向にあります。
しかし今年は3つまとめて流行しています。
3つの型に感染する可能性がありますので気を抜かず、より一層の予防をお願いいたします。
◎うがい・手洗いをしましょう。(一番効果的!!)
◎マスクを外出時には忘れずに。
◎室内の湿度は高めに維持しましょう。(理想60%)
・免疫力を強く保つために体力の低下や睡眠不足に注意しましょう。

花粉症の薬の飲み方

2014年2月
東京や神奈川、千葉など南関東では、少量の花粉が飛び始めていますが、このところの寒さや雪の影響で、飛散は抑えられています。今週も引き続き、寒さが続くため、飛散量は少ない状態が続くでしょう。ただ、 2 月下旬になると一気に量が多くなり、 3 月上旬には広範囲で飛散のピークを迎える見込みです。飛散量は、去年より少ないものの、都心では、例年の 8 割は飛ぶ予想です。
花粉症のお薬の内服薬は一般的に抗アレルギー剤です。
花粉が飛散するよりも先にお薬の服用を開始することでアレルギー反応を未然に防ぎ、反応を抑制することで通常の花粉症の症状よりも軽減されて楽に過ごせるそうです。
早めの受診、早めの服用をお勧めします。
(現在、花粉症の内服薬はジェネリック医薬品が多数発売され価格も下がっています)

ジェネリック医薬品(後発医薬品)について

2014年3月
当薬局では積極的にジェネリック医薬品の調剤を行っています。
過去6年間、ジェネリック医薬品での調剤の割合は、国の定める基準の一番うえを、常に維持しています。
ただし中には変更できないもの、当薬局に在庫のないもの、薬価に差がなく金額にあまり影響しないもの、用意するのに時間のかかるものなど問題もあります。
みなさんが安心してお薬を服用できますように努めています。

~ジェネリックとは~
もともとのお薬を作るにはいろいろなコストがかかっています。故に研究コストが膨らみ医薬品の価格が高いものになってしまいます。
医薬品が高いのは新薬を作るうえで犠牲にはできません。
売り上げを元に製薬会社は新たな新薬の研究をするのです。
しかし発売から時間がたつと他の製薬会社が同じお薬を真似して作ることができるようになります。
最短だとその期間は10年と言われています。
研究開発費をかけずに医薬品を作ることができる訳なので医薬品の価格を下げることができます。
それが『 ジェネリック医薬品 』です。

なかには粗悪なものがあるとも言われています。
発売したものの採算重視で発売を突然中止するメーカーもあります。
ジェネリックの選択にも注意を払って調剤しています。
ご安心ください。