傷寒論 太陽病中篇 第二十三條

病常自汗出者此爲榮氣和榮氣和者外不諧以衛氣不共榮氣和諧故爾以榮行脈中衛行脈外復發其汗榮衛和則愈宜桂枝湯。

やまひ常に自汗出づる者は此れ榮氣和するとなす、榮氣和する者外諧(かな)はざるは衛氣榮氣と共に和諧せざるを以ての故のみ、榮は脈中を行き衛は脈外を行くを以て復た其汗を發し榮衛を和すれば則ち愈ゆ、桂枝湯に宜し。

年中病的に自然に汗が出ているものは、榮氣である。中を養う氣のめぐりには、故障がないということです。榮氣の調和している者は、外の守る氣の衛氣がととのわないのは、衛氣と榮氣とが和解しないからである。榮は脈中をめぐり、衛は脈外をめぐって、血行をよくして行くのであるから、その上に汗を發して衛氣を補ってやると、榮氣と衛氣が調和するから、治るのである。それには桂枝湯がよろしい。