傷寒論 太陽病中篇 第二十六條

傷寒不大便六七日頭痛有熱者與承氣湯其小便淸者知不在裏仍在表也當須發汗若頭痛者必衄宜桂枝湯。

傷寒大便せざること六七日、頭痛熱有る者には承氣湯を與ふ、その小便淸める者は、裏に在らず仍ほ表に在るを知るなり、當に發汗を須(もち)ふべし、若し頭痛する者は必ず衄す、桂枝湯に宜し。

傷寒にかかってから大便が出ないことが六七日つづいて、頭痛がして熱のある者には、承氣湯を与えて、裏の熱をとってやりなさい、その場合に病人の小便の色がにごっていない者は、病熱が裏に入っていないで、まだ表にあるということがわかるのである。當然汗を發してやるべきである。もしも大便が出ないが、六七日つづいて頭痛するものは、必ず鼻血が出るのである。このようなものには、桂枝湯がよろしいのである。