傷寒論 太陽病中篇 第四十一條

太陽病發汗後大汗出胃中乾煩燥不得眠欲得飮水者少少與飮之令胃氣和則愈若脈浮小便不利微熱消渴者與五苓散主之。

太陽病發汗後大いに汗出で胃中乾き煩燥眠るを得ず水を飮むを得んと欲する者には少少與へ之を飮ませ胃氣をして和せしむれば則ち愈ゆ、若し脈浮小便不利微熱消渴する者は五苓散を與へて之をつかさどる。

太陽の經を病んでいるので、汗を發してやったところが、汗が大變に出て、そのために胃の中が乾いてしまい、渇のためにあつ苦しくて眠ることができなくなってしまっているもので、水を飮みたがっているものには、少しく水を與えてやって、胃をうるおして、胃氣を調和してやれば、それで愈ゆるのである。もしその場合に、水を與えてやっても治らずに、脈が浮いて小便の出が惡く、微しく熱があって、やたらに咽の渇く者には、五苓散を與えれば主治する。