傷寒論 太陽病中篇 第九十二條
脈浮宜以汗解用火灸之邪無從出因火而盛病從腰以下必重而痹名火逆也。
脈浮なれば、宜しく汗を以て解すべし、火を用ひて之れに灸すれば、邪よって出づることなく、火に因りて盛り、病腰より以下、必ず重くして痹す、火逆と名づくるなり。
病人の脈が浮いている場合には、當然發汗をさせて解すべきである。火熱療法を用いて灸をすると、病邪が火熱を受けてますます盛んになり体内にこもってしまうそのために病邪が出るところがなくなって、病狀が腰から下が重くなってしびれてきかなくなってしまう。これを火逆と名づけるのである。
