傷寒論 太陽病中篇 第九十九條
病人脈數數爲熱當消穀引食而反吐者此以發汗令陽氣微膈氣虛脈乃數也數爲客熱不能消穀以胃中虛冷故吐也。
病人、脈數、數は熱と爲す、當に消穀引食すべし、而るに反って吐する者は、此れ汗を發するを以て、陽氣をして微ならしめ、膈氣虛し、脈乃ち數なり、數は客熱と爲す、消穀する能はず、胃中虛冷するを以ての故に、吐するなり。
病人が速い脈を現わしている時、その數の脈は、熱から來ているのであるから、當然食欲があって、どんどん食べるはずであるのに反って食べられずに吐くものは、發汗したために身體の陽氣、すなわち活氣または熱氣がかすかになって、横隔膜をうごかす氣が弱ってしまっているために、脈が數になるのである。その數の脈は、かりの熱であって、穀物を消化する力はないのである。胃の中は反って虛弱になって冷えているからである。だから吐くのである。
