傷寒論 陽明病 第二十六條
陽明病本自汗出醫更重發汗病已差尚微煩不了了者此大便必鞕故也以亡津液胃中乾燥故令大便鞕當問其小便日幾行若本小便日三四行今日再行故知大便不久出今爲小便數少以津液當還入胃中故知不久必大便也。
陽明病本自汗出づ、醫更に重ねて汗を發し、病ひ已に差えて尚微煩し了了たらざる者は、此れ大便必ず鞕きが故なり、津液を亡し胃中乾燥するを以ての故に、大便をして鞕からしむ、當に其の小便日に幾行なるかを問ふべし、若し、本小便日に三四行、今、日に再行なれば、故に大便久しからずして出づるを知る、今小便數少きを爲さば、津液當に還りて胃中に入るを以ての故に、久しからずして必ず大便することを知るなり。
陽明病であるから、もともと自然と汗の出ることが多いのに、醫者がその上になんども汗を發して病が差えたのであるが、なお少し苦しくて、はっきりしないものは、裏熱が少し殘っていて、大便が必ず鞕いからである。
それは發汗が多すぎたために、體液のムラを生じて、胃の中が乾燥しているから大便が鞕いのである。その場合にその人が元氣な時に小便を一日に何回あるかを聞きなさい。もしも平常小便が日に三四回あり、いま、現在一日に二回しかなければ、それで大便がほどなく出るということがわかるのである。その理由は、小便の回數が平常より少ないから、體液が胃の中の乾燥をうるおして働きが正常になるから、ほどなく大便が出るということがわかるのである。
