傷寒論 陽明病 第七十三條
得病二三日脈弱無太陽柴胡證煩躁心下鞕至四五日雖能食以小承氣湯少少與微和之令小安至六日與承氣湯一升若不大便六七日小便少者雖不能食但初頭鞕後必溏未定成鞕攻之必溏須小便利屎定鞕乃可攻之宜大承氣湯。
病を得て二三日脈弱太陽と柴胡の證無く煩躁し心下鞕く四五日に至れば食し能うと雖も小承氣湯を以て少少與えて微に之れを和し小しく安からしむ、六日に至り承氣湯一升を與う。若し大便せざること六七日なるも小便少き者は食すること能はずと雖も但だ初頭鞕く後必ず溏し、未だ定まりて鞕きを成さず、之れを攻むれば必ず溏す。小便利し屎の定鞕するを須ちて乃ち之れを攻むべし大承氣湯に宜し。
病にかかって二三日たって、脈が弱くて太陽病とか柴胡の證がなく、あつがって苦しく、みずおちのあたりがかたくなり、四五日になって食欲があっても、小承氣湯を少しづつ與えてすこしく調和してやると、體が樂になる様子を見て、その翌日になって大便が出なかったならば、承氣湯を一回分與えなさい。
もしも、大便がないこと六七日も續いて、小便の回數、量とも少ないもので食べることが出來なくて、便が初めだけ鞕くて、後に出る便が泥狀便のものは、まだ胃熱が實してこないために便がかたくならないのであるから、下しをかけてしまうと必ず便がやわらかくて下るのである。小便がよく出るようになって、大便がかたまってくるのを待って、それから下してやりなさい。それには大承氣湯がよろしいのである。
