漢方薬
漢方薬とは、漢方医学の考え方にもとづき、基本的には2種類以上の生薬を定められた量で組み合わせた薬のことです。
生薬とは、漢方薬を構成する原料です。植物の葉、茎、根などや鉱物、動物のなかで薬効があるとされる一部分を加工(切る、乾燥する、蒸すなど)したものです。
中国では、中国伝統の薬は「中薬」と呼ばれていて、日本でなじみのある「漢方薬」とは表現されていません。
「日本の伝統医学」を漢方と呼び、その薬を漢方薬と言います。
もともとは中国生まれですが、1400年以上前に日本にわたってきてから、日本人の体や気候に合わせて発展してきました。特に江戸時代の鎖国によって、加速して独自の発展をとげました。
「漢方」という呼称について、江戸時代後期にオランダ医学が日本に伝わり、それまであった日本の伝統医学と区別するため、オランダ医学を「蘭方」、従来の医学を「漢方」と呼ぶようになったことが始まりです。
ちなみに、中薬が韓国に伝わり、独自に発展したのが「韓医学」です。
-株式会社ツムラホームページより抜粋-
https://www.tsumura.co.jp/brand/kampo-introduction/about-kampo/
葛根湯加川キュウ辛夷
葛根湯加川キュウ辛夷は、頭痛、肩こりの症状に加えて、鼻風邪(風邪のときの鼻づまり)、風邪による鼻炎、蓄膿症、慢性鼻炎に用いられる。葛根湯に含まれている麻黄には、エフェドリンという成分が含まれ、交感神経や中枢神経を刺激する作用がある。この成分は発汗作用、気管を広げ、咳を抑える作用の他にも、血管を収縮し、鼻粘膜の腫れを抑える。さらに、鼻症状に効果のある川キュウと辛夷の成分が加わり、鼻を通す。9種類の生薬からなる。葛根:発汗作用、解熱作用、鎮痛作用、うなじや背中のこわばりを治す働きがある。麻黄:発汗、鎮咳作用の他、気管支のけいれんを抑制する作用がある。交感神経や中枢神経を興奮させる作用のあるエフェドリン類が含まれているので、高齢者や心臓病・高血圧のある人には注意が必要。桂枝:「気」の巡りを整え、発汗によって地表の毒を除く働きがある。解熱、鎮静、血行促進、抗血栓にも効果がある。芍薬:「血(ケツ)」の巡りを良くする生薬で、血行を良くする。筋肉のけいれんを鎮め、鎮痛作用もある。甘草:疼痛緩和の他、緊張を緩める働きがある。生姜:体を温め、消化機能を整える働きがある。大棗:胃腸の機能を整えたり、精神を安定させ、筋肉の緊張による疼痛や腹痛などの痛みをやわらげる作用がある。川キュウ:「血(ケツ)」と「気」の巡りを抑止、からだのバランスを整える。鎮静、鎮痛、補血、強壮作用があり、頭痛やのぼせ、貧血、月経異常などの婦人病に用いられることが多い。辛夷:発散作用、排膿作用、筋弛緩作用、抗アレルギー作用があり、鎮静、鎮痛薬として、頭痛、頭重感特に鼻炎、蓄膿症などに効果がある。辛夷は外界と通じる通路(たとえば鼻やのどの空気の通り道)を開き、風寒を去る作用がある。そのため、アレルギー性鼻炎、花粉症に対する治療薬としても使用される。
加味逍遥散
加味逍遥散は、10種類配合される。柴胡熱を下げる(解熱)、炎症を抑える(消炎)、肝臓の解毒作用を整える(疎肝)、気分を安定させる(解鬱)。芍薬血液の流れを改善させる、イライラを鎮める、筋肉のコリをほぐす。蒼朮(そうじゅつ)胃腸を整える(健胃)、発汗を促す。当帰:血液の流れを改善する、腸の動きを促進する。茯苓(ぶくりょう)体力を増強する、尿を出す(利尿)。山梔子:熱を取り(清熱)、のぼせやイライラ、不眠を改善する。牡丹皮:熱を取り(清熱)、血液の流れを改善する、イライラを鎮める。甘草:緊張を和らげる事で痛みやけいれんを抑える。生姜:代謝を良くする(発汗)、胃腸を整える(健胃)、食欲を上げる。薄荷:気持ちを鎮める、胃腸のはたらきを高める、ばい菌をやっつける(抗菌)。
葛根湯
葛根湯は、7種類の生薬より構成される。葛根:体表の邪熱を発汗清熱する作用。麻黄:発汗解表。桂枝:シナモン。発汗作用。麻黄との組み合わせで発汗の相乗効果が見込める。 芍薬:筋肉の緊張の緩和。過剰発汗を抑制する。大棗:ナツメ。脾胃を補う。身体の緊張を緩和する。生姜:ショウガ。解表作用。脾胃を補う。嘔気を止める。甘草:上記の生薬の調整を司る。 葛根が、身体表面の邪熱を発表解散させ、首筋や肩、背中などの筋肉を緩め、血流を良くします。また、胃腸にも良い作用をもたらします。 麻黄と桂枝のコンビが、発汗を促し、体の表面にある外邪を発散させます。時として行き過ぎて体温を必要以上に低下させてしまう事もあるため、芍薬がバランサーとなって、過剰な発汗を抑制します。 大棗と生姜は、胃腸に効果を発揮し、栄養摂取や生命エネルギーの摂取を助け、胃腸症状の緩和はもとより、自己治癒力(自然治癒力)の増強に寄与します。甘草は、生薬相互の連携を強める。
芍薬甘草湯
芍薬甘草湯は、2種類の生薬で構成される。芍薬(シャクヤク): 筋肉が収縮する際に必要なカルシウムイオンの筋肉への流入を抑え、筋肉の異常な緊張を直接緩める。甘草(カンゾウ): 筋肉の急激な縮みを鎮める働きを持ち速やかに痛みとつりを和らげる。効果は服用後 5分〜15分で筋肉の硬直がスッと解けるのを実感でき、4〜6時間ほど効果が持続する。
注意点として、甘草の含有量が多いため、他の漢方薬と比べて副作用のリスクにがある。長期連用や多剤併用により、低カリウム血症や偽アルドステロン症(むくみ・血圧上昇・倦怠感)を起こすリスクがあります。症状が出たときに飲む(頓服)のが基本です。
手足のだるさ、しびれ、つっぱり感、こわばり、脱力感、筋肉痛、むくみ、体重増加、血圧上昇、不整脈など異常な症状が出る時には、医師へ相談してください。
